このはなブログ

言いたいことは全部ポイズン

期待に応えなくてもいいや

いろいろあって心身ともにけっこう疲れている。自分の内側がぱんぱんに膨れあがっていて、それとともに「もう限界だよ!」って声が聞こえてくる。知ってるよ、知ってんだよ。 最近はネット上のどこに何を書いても『審査されてる感』が拭えなくてそれがつらい…

2015.09.12

トマトである。✳︎✳︎ひさびさに古くからの友人と飲みに行った。彼女とは今でもちょくちょく会う間柄であるが、かつて「会う」といえばそれはイコール「酒を飲む」ということであったわたしたちも、わたしの出産を機に様子が変わってしまった。わたしたちが会…

白紙の手帳に千の思い出 - 短歌の目第5回7月のお題

短歌の目第5回7月のお題。詠みます。

うぐいす、かめで発情したってよ。 - 第3回「短歌の目」5月

今月も題詠短歌に参加しまーす。 <a href="http://tankanome.hateblo.jp/entry/2015/05/01/000000" data-mce-href="http://tankanome.hateblo.jp/entry/2015/05/01/000000">第3回「短歌の目」5月のお題および投稿作品一覧です - はてな題詠「短歌の目…

青空スニーカー - 第7回短編小説の集い

「ねえ、人って死んだらどうなるの?」 おやつに出されたいちご大福をうまいうまいと頬張りつつも、リサは最近ずっと気になっていたことを口にした。 「どうなるって?うーん…」 その問いがあまりにも唐突だったので、彼女と一緒にいちご大福を頬張っていた…

新学期にはあらたまの粉がひとつフール - 第2回「短歌の目」4月

第2回「短歌の目」4月のお題および投稿作品一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hateblo.jp 詠みます。 ★★ 1.入 西の空 いそげいそげと陽は入りぬ 赤に混じりて来たりし闇夜 2.粉 粉雪の溶けるくらいの温もりはわたしにだってありますことよ? 3.新…

蕾 - 【第6回】短編小説の集い

「ほんで、4月からどうすんの。」 「どうすんのって、何が。」 黒い空にぽっかりと浮かぶ白い月に向かって、アカリはふうと煙を吹きかけた。 「何がって、働いたりしないの。」 「働いてるじゃん。」 手に持った缶ビールを傾けてグビリとひとくち飲む。ヤニ…

年度末に羊とバクが苺を喰ってひとり言 - 3月の題詠短歌

3月の題詠短歌10首および投稿作品ご紹介です - はてな題詠「短歌の目」 詠みます。 ☆☆ 1.雛 「ヒナです。」と隣に座ったEカップ 口を開いて餌を待ってる 2.苺 ねえ甘い?それともすっぱい?教えてよ キミが溺れるイチゴの果汁 3.夕 縁台でビール片手に夕涼み…

雪どけ - 第5回短編小説の集い -

7時。健司のいつもの起床時間だ。もう何年も前から目覚まし時計がなくてもほとんどぴったりこの時間に起きるようになっている。腰に負担がかからないよう、横を向いて手をつきながらゆっくりと起き上がると、隣で寝ている雪子を起こさぬようそろりと布団から…

短歌よむよ〜

はてな題詠「短歌の目」2月のお題10首詠みます。

甘い誘惑 -第4回短編小説のつどい-

「お邪魔しまーす…」一歩中に入った途端、そこはまるで別世界だった。 その家の中は、一度だけひやかしで入ったことのあるモデルルームのような匂いがしたし、綺麗に掃除された玄関の先には、真っ白な壁にかこまれた廊下が続いていた。煙草のヤニで茶色く染…

最近書いてる創作のやつのこと。

「こういうことがあってわたしはこう思いました。」みたいなこと書くのが苦手だなーって思うんですよ。 書くことに限らず、「あなたはこれどう思う?」って人に聞かれたときにもまあ何も答えられない。 自分の考えを言語化することが苦手なんですね。 それで…

ハッピーニュー禁酒イヤー!

あけましておめれろうごらいます。 いきなりろれつ回ってねーじゃねーかって話なんですよね、実際。 もー酒やめようよって思うんですよ。 最近は飲むと必ず記憶なくしてしまうし二日酔いとかもひどいんだからね。 酒飲んでるときはテンション上がってとても…

クリスマスはチョコレートケーキで。 ー【第3回】短編小説の集い ー

真っ黒な12月の空から冷たい雨がしとしとと降り出した。恭介はポケットに手をつっこみ、顔をコートの襟に埋めながら、「うーさみい。」と白い息を吐いて呻いた。頭の中には先ほど訪れた飲み屋で流れていたクリスマスソングがぐるぐると回っている。男性客ば…

“家族” -【第2回】短編小説の集い-

星になったはずの父が帰ってきたのは、英恵が中学二年生のときだった。 「どうも、あなたの父です。」 屈託のない笑顔で自己紹介をしたその男は、どうやらこの家に居座ろうとしているらしかった。 英恵の母も、突然訪ねてきたその男に最初こそ戸惑っていたも…

重なるふたり

そのとき千鶴は思わず、これはもしかして母が喋っているのではないかと錯覚した。 しかしながらそこにいるのは千鶴と、友人である洋介だけであった。 当たり前だ、ここに母がいるわけがない。 そう考えながら右手に持ったジョッキをぐいと傾けた。 ぬるくな…

リンゴ -【第0回】短編小説の集い-

5 「ああ、そうだ。リンゴ、リンゴがあるのよ。直、持って行かない?」母はそう言って冷蔵庫にぱたぱたと駆けていき、扉を開けると早くもいくつかのリンゴを取り出して袋に詰めはじめている。「まだいるって言ってないじゃん。」直子は母に聞こえぬよう小声…